家族/草履虫


ぼんやりと映った家族の写真を近くでよく見てみるとagtcの4文字で描かれていることがわかります。
このアルファベットは人間の遺伝子の塩基配列の一部をインターネットから参照したものです。
遺伝子のなかでも、X染色体という子孫を残したり性別を決定するのに重要な役割をもつ
染色体を形成する遺伝子の塩基配列の一部で描かれています。
もう1枚は、草履虫が小核を交換して有性生殖をしている様子を、
草履虫の遺伝子の塩基配列の一部で描いています。
草履虫は単細胞生物ですが多細胞生物への進化の端緒をみてとれます。
単細胞生物なので、細胞分裂をして繁殖するのですが、
約600回ほどの分裂で分裂が出来なくなってしまいます。
しかし、約50回めの分裂から、接合という核の交換をすることが出来るようになります。
草履虫は大核と小核という2つの核を持っています。
そのうちの小核を他の草履虫と交換することで新しい遺伝子を取り込み生き長らえます。
大核と小核。生命活動のためのDNAと子孫を残すためのDNAを分けているのです。
小核の交換により新しい遺伝子ができると古い遺伝子は排除され、
新しくできた小核が細胞内に新しい大核をつくります。
そうして、死の起源ともいうべき世代交代をする最初の生物が草履虫なのです。

家族を持ち子孫を残すという幸せとひきかえに死という運命はやって来ました。



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